サッカーには、キャプテン翼。野球には、ドカベン(古い)。バスケットボールには、スラムダンク。
一つの漫画が、そのスポーツの人気に大きく影響させることがあった。
そして、ハンドボールには?そもそも、ハンドボールを題材にした漫画はなかったのか?

そんなわけで、ハンドボールを題材にした漫画や小説、映画を管理人が実際に購入してご紹介。
ハンドボール度、ストーリー、青春、感動の4項目で管理人の独断と偏見で採点してます。

漫画
大好王 (2017/7 up)
HAND'S (2017/7 up)
明日のない空 (2017/7 up)
送球ボーイズ (2017/7 up)
ケンパトリック (2017/8 up)
がめつくシュート (2017/8 up)
HAND7 (2017/8 up)
Fly Hight!~琉球コラソン物語~ (2017/11 up)
パゥワースカイ (2017/11 up)
ハンザーヒーロー (2017/12 up)
小説
ウラナリ (2017/7 up)
あざみ野高校女子送球部! (2017/7 up)
映画
私たちの生涯最高の瞬間 (2017/11 up)
Machan (2017/11 up)
ダブルスカイ (2017/11 up)

漫画

基本情報

  • 掲載誌:週刊少年ジャンプ
  • 連載開始:1999年
  • 全2巻
  • 作者:道元 宗紀

採点
ハンドボール度
ストーリー
青春
感動
合計:6点
あらすじ

16歳でメジャーリーグと契約した主人公が、幼馴染との約束のために、メジャーとの契約を解除し、幼馴染に会いに日本に帰国してくる。
しかし、幼馴染は、主人公のことを覚えておらず、それどころか他校のハンドボール選手に夢中だった。
そんな彼女を振り向かせるために、主人公はハンドボールに挑戦する。

感想

ついに、ジャンプでハンドボール漫画が連載される!
そのニュースに当時のハンドボーラーたちは、スラムダンクのハンドボール版を期待して、ついに「俺達の時代が!」と大歓迎で迎えた漫画。

だったのだが、読んでると、「あれ、この雑誌ってコロコロだっけ?」と、思わせる下ネタと幼稚な内容がたくさん出てくる。 そして、2巻から、いきなりおっぱいボヨヨンの謎の美女がコーチとして登場。
おっぱいボヨヨン
あぁ、これは一向に人気が上がらないので、おっぱいで少年達の人気を獲得しようと、一生懸命作者と編集者が考えた結果なんだろうなぁ。という裏側の苦悩が感じられる。

で、結局、大会の初戦で強豪校と戦うのだが、
最終回
という感じで終わる。

ジャンプ史上初のハンドボール漫画は、こうして、あっさりと終わるのであった。

入手方法

1巻はAmazonで中古が売ってたが、2巻が見つからない。
色々探した挙句たまたまメルカリで出品されてたので購入。2冊で605円(送料300円込)でした。
これは、入手がかなり難しそうです。

基本情報

  • 掲載誌:週刊少年ジャンプ
  • 連載開始:2006年
  • 全1巻
  • 作者:板倉 雄一

採点
ハンドボール度
ストーリー
青春
感動
合計:4点
あらすじ

主人公の橘 大吾は、元ハンドボール日本代表を父に持つ小学5年生。テレビ番組の影響で物心ついたときから英雄(ヒーロー)にあこがれており、父親の発言もありなれると信じていた。学校でそれを発表し皆からからかわれるが、しかしその後のある出来事により空を飛ぶヒーローの存在を信じていた。ある日ギャンブル好きの父親が借金を残して「困ったらここに行け」という置手紙とともに蒸発してしまった。自分の友人に「ハンドボールの逸材」という触れ込みで友人に預かるよう頼んだのである。借金取りに追われるがその途中で、その友人の娘の西岡 ミズキと出会う。追いかけてきた借金取りによってミズキは誘拐されてしまうが、大吾の活躍によって救出する。そして地図を見て大吾は西岡家を訪れ奇妙な共同生活が始まる。
Wikipedia より引用

感想

1999年大好王でハンドボール漫画を速攻で打ち切りにした週刊少年ジャンプが、7年の時を経て、ハンドボール漫画を再び掲載する。
そんなニュースにハンドボーラー達は、
「いやいや、そんなこと言って今度もすぐ終わるって、ハイハイ。そんなことより三角パスしようぜ」
なんて、友達の前では、軽口を叩いていた。

が、しかし、心の奥底では、
「でも、ジャンプも前回の反省を活かして今度こそスラムダンプばりのハンドボール漫画になるのかもしれん。そうすると、ついに我々にも、日の光が・・・」

が、しかし、結果は、前回より短い1巻打ち切り。

4話までが、主人公の父親が借金したヤクザに追われるストーリーなのだが、この時点でなかなか厳しい。
そして、ようやくハンドボールの試合になるが、最終的にはハンドボール未経験の主人公が、その持って生まれたジャンプ力とシュート力だけで相手チームと戦う展開に。
で、その後、
最終回
というわけで終わる。
うーん、オススメしない。

入手方法

amazonのマーケットプレイスで4円で売ってた。
なお、送料は、257円である・・・。

基本情報

  • 掲載誌:ビックコミックスピリッツ
  • 連載開始:2008年
  • 全3巻
  • 作者:塀内 夏子

採点
ハンドボール度
ストーリー
青春
感動
合計:9点
あらすじ

才谷駿は、一家心中の生き残り。家族を失い、仕事と生活に追われ、精神を病んだ母に悩まされる彼が唯一、息抜きできるのは、彼が通う定時制高校のクラブ活動、ハンドボールだった。
Wikipedia より引用

感想

この漫画は、R指定ばりの残酷的な描写を含んでいる。
ハンドボール漫画を何がなんでも全部読んでみたい。という強い意志がない人には全くもってオススメしない。

あらすじにもある通り、主人公の想像を絶する環境。
一応隣に幼馴染が住んでて、そのネーチャンが美人でお互い気がありそう・・・。っていう青春ラブコメの設定もありながらもそんなのが霞むくらいの主人公の幸薄い環境。特に2巻の1話は、読後の鬱度がMAX。私はとりあえず、一旦Kindleの電源を切って一晩寝かせないと続きを読む気がおこらなかった。

主人公のチームが強豪校(浦和学院がモデル)と戦ったり、日本代表が登場したり(宮崎大輔がモデルのキャラも出る)するがハンドボール経験者を唸らせるシーンはほぼゼロである。
ただ、ストーリーのテンポはよく、ギャグもあり、2巻の1話目を除けば鬱度も低く、どこか引き込まれるものはあった。不幸な物語が好きな人にはオススメかもしれない。

入手方法

さすがに本屋では売ってないだろうが、ネットでは普通に売っている。
ただ、Amazonの電子書籍(Kindle)で43%引きで販売している。(2017年7月現在)
スマホでも、無料のKindleアプリをインストールすれば読めるので、ダウンロードしてみてはいかが。

基本情報

  • 掲載誌:裏サンデー(Web漫画サイト)
  • 連載開始:2015年
  • 連載中(5巻まで既刊)
  • 作者:フウワイ(原作)、サカズキ九(作画)

採点
ハンドボール度
ストーリー
青春
感動
合計:18点
あらすじ

ハンドボールが盛んな富山県氷見市。4年前、インターハイ常連の絶対王者である蓬莱大附属高校を撃破した火鼠高校の試合に魅せられ、ハンドボール部に入部した佐倉凪だが、試合にも出してもらえず幼馴染みのマネージャーに使い走りをさせられる毎日を過ごしていた。そんな彼の元に、東京から転入してきた少年志熊栄都が現れる。ハンドボール部に入ることを熱望するエイトは、ハンドボール部主将の大月から低身長を理由に入部を拒否されるが、入部を賭けた1対1の勝負で、特技のミラーリングを生かしたムササビシュート(プロンジョンシュート)を決めたことで、入部を果たす。そんな彼は初心者でありながら、ミラーリング(後述)という特技を持ち、部員たちを驚かせることになるが、練習の中で自分の弱点を曝け出し、競技の難しさを思い知らされることになる。それでも、ハンドボールに対する強い思いを胸に、凪たちと共にハンドボールに打ち込んでいく。
Wikipedia より引用

感想

1990年スラムダンクの連載が開始され、バスケットボール人気は急上昇。バスケ部の部員増加、女子マネージャー増加。
それまで、野球、サッカーは雲の上の存在。しかし、バスケには仲間意識を抱いていたが、いつの間にか遠い存在になったのを痛感した昭和世代のハンドボーラー達。
そんなハンドボーラー達は、「ハンドボール漫画さえ連載されれば、俺達もああなれるのに。ぐぎぎぎぎ」と悲しみに枕を濡らしたことか。
しかし、そんな思いも虚しくジャンプに二度も裏切られ、「俺たちは、バトミントンと仲良くマイナースポーツの道を進んでいくよ」と諦めモードに。

しかし、ついに2015年に、ハンドボーラー達が求めていた漫画が連載を開始した。それが、この「送球ボーイズ」である。

原作者は、中学〜大学までのハンドボール経験者ということで、ハンドボール成分は濃厚。初めての7mスローでラインクロスなど、あるあるも満載である。
また、部活にありがちな、先輩後輩、顧問との人間ドラマも描かれており、大変読み応えがある。
間違いなく、ハンドボール漫画としては、今までで一番と言い切れる。
敢えて、マイナスな面をいえば、この漫画はWebでの連載であり、紙媒体ではないので、一般層への影響はやや弱い。が、今まで連載しては速攻で終わっていたことを考えると、時間をかけて徐々にこの人気が拡大していくことのほうが得策だ。
全国のハンドボーラー達の期待に応えて、頑張って欲しい。

入手方法

裏サンデーの 公式スマートフォンアプリ で全話無料で読めます。
単行本は、本屋やネットでも普通に買えます。

基本情報

  • 掲載誌:週刊少年ジャンプネクスト
  • 連載開始:2016年
  • 全1話(読み切り)
  • 作者:中村充志

採点
ハンドボール度
ストーリー
青春
感動
合計:5点
あらすじ

貧乏な高校生1年生鷹松鍵覇(タカマツケンパ)は、突然美少女から手紙を渡される。
告白と勘違いしたケンパだったが、実はハンド部の勧誘だった。
そして、成り行きでハンドボール部に入部するも、いきなりその日に練習試合があり、出場することになるのだが。

感想

ハンド部の部長の妹が美少女で、その少女に才能を見抜かれてハンド部に入部するというスラムダンクそのまんまの導入部。
部活ものにありがちな、主人公が素人で入部していきなり活躍するというのを1話でやるのはかなり難しいのだから、もっとストーリーの一部を切り出して不要なストーリーは排除した方が良いと思うのだが、みんなこれを採用してしまうのはなぜなのか。
結局、終盤も盛り上がりに欠ける終わり方となってしまった。
ただ、画力はすごかった。そこはプロの面目躍如か。
ちなみに、ケンパトリックというタイトル。ケンパという主人公の名前。これは、ラストはすごいケンパトリック(スカイプレー)をやるんだろうな。というハンド経験者の読み手を全く無視して、最後までスカイプレーの描写は一コマも出てこないのであった。

入手方法

Amazonでジャンプネクストが電子書籍で買えます。400円でした。

基本情報

  • 掲載誌:マーガレット
  • 連載開始:1972年9月
  • 全1巻
  • 作者:浦賀千賀子

採点
ハンドボール度
ストーリー
青春
感動
合計:9点
あらすじ

守銭奴と呼ばれるほど金に汚い主人公チコ。
守銭奴 目をキラキラさせながら言う主人公

その運動能力を見込まれ、廃部寸前のハンドボール部の練習試合に助っ人のアルバイトとして参加することに。
キョーレツー! 主人公が見込まれるシーン。

しかし、たまたまその練習試合を見かけた全国No1ハンドボールプレイヤー『グラウンドの黒豹』こと朝比奈麗子は、チコの能力を見抜く。
後日その麗子が所属する明和高校と練習試合をすることになり、再び助っ人として参加することになったチコは、麗子の前に何もできずに敗北する。
その悔しさにチコは、リベンジを誓うのだった。そして、ついに二人は直接対決をすることに。

遠近感おかしい ゴールの大きさがおかしい。
遠近法も狂わす二人の対決の結果は如何に。

感想

ナンモク(@nanchanyarune)さん が、ブログでご紹介されており、負けじと購入。
45年前に発行されたハンドボール漫画。
この45年前という歴史を考えるとめっちゃ面白く感じてしまう。

後半、お互いをライバルと認めた二人は、練習に励むのだが、女王麗子は、よもやの5対1を行い、しかも、メンバーをボコボコにする。
脅威の5対1練習
そして、キレる。
キレる女王

だた、対するチコも負けておらず、独自の練習法を編み出していた。
「まるで軽業師の練習みたい」 もはや、オレの知ってるハンドボールじゃない。
ここまで突き抜けると何も言えねえ。なんかハンドボール漫画としては見れないけど、ニヤニヤしながら読んでしまった。
個人的には、とてもオススメしたい作品である。

入手方法

Amazon経由で中古で購入
年代ものなので、プレミアついて 1500円でした。

基本情報

  • 掲載誌:Shonen Shogun Magazine
  • 連載開始:2007年
  • 全3巻
  • 作者:作画 アルバート・キャラー・グァルディア、シナリオ セバスチャン・セリモ

採点
ハンドボール度
ストーリー
青春
感動
合計:11点
あらすじ

クラブチームのビオンは、クラブトーナメントの決勝戦に進出。後半残り23秒で同点に追いつき延長に持ち込む。しかし、延長戦では相手の演技によって反則を取られ退場となってしまう。ビオンのノイゼット監督は、審判に猛抗議するも、自身も退場となってしまい、チームは崩壊。敗れてしまう。
後日、ノイゼット監督は、クラブの責任者との会談の際に、退場となった行為を責められ、辞表を提出する。しかし、監督の娘のニーナがその会談に乱入し、自分が最高のハンドボールメンバーを集めると宣言し、監督の辞表を奪い去ってしまう。
その後、ニーナは、友人のナスタシアと共に、ビオン復活のためのメンバー探しを始めるのだが・・・。

感想

フランス人が描いたハンドボール青春マンガ!それだけでめっちゃ読みたくなりませんか。
というわけで、フランス語は全くわからないが、勢いでポチってしまった。
ハンドボールの面白さは万国共通や。言語なんて関係ねぇ!

と、思ったものの、読んでみるとわけわからん。ストーリーが意味不明。
最初は、セリフを一つずつGoogle翻訳にかけながら読み進めていったのだが、途中で挫折して、雰囲気で読みすすめることに。
サッカーやバレー、テニスの経験者が、そのスポーツのテクニックを利用して、いきなりすんごいパスやシュート決めたりとか、ご都合主義なとこもあるけど、海外の漫画という意識があるからか、あんまり気にならない。

ストーリーの展開が早く、登場人物もポンポンと登場してくるので、話の流れをつかむのが大変。エースのトフが、サッカー経験者にハンドを馬鹿にされ、勢いでストリートで3on3のハンドボール対決を始めちゃう。とか、美人のナスタシアが、突然暴走族?の一味に拉致されそうになったりとか、前フリとかがなく、ストーリーがどんどん展開していき、追うのが大変。だが、こんな展開の仕方は日本にはないので、新鮮だった。
ただ、意味がわからんので、全く感情移入はできない。フランス語わかればもっと面白いのかもしれない。

あと、ナスタシアは、この漫画のお色気担当キャラなのだが、全然そそらねえ。
フランス人のエロスって一体
作中でも、モテモテキャラで男たちに大人気です。

全3巻なのだが、最後には再び新チームで決勝戦に勝ち上がって今度は勝つという展開なのかな。と読み進めていくが、予選でそれなりに強いチームと戦って勝って、次もがんばるかー。みたいなシーンで突然終わる。
あれ、もしかして、これって、打ち切られてる?
日本のハンドボール漫画と同じ終わり方やん!!そこ真似せんでええし!

この漫画が掲載されていた Shonen Shogun だが、最終ページにURLが書かれてあったので興味本位でアクセスしたら、ガッツリ出会い系サイトみたいなのが表示されたので、おそらく廃刊になったと思われる。
ただ、雑誌の表紙を見てみると、意外としっかりしてるよね・・・。フランスに行く機会があれば、是非古本屋で探してみて下さい。
少年将軍
結論としては、フランス語がわかるならば、必読!

入手方法

AmazonのKindleストアで買えます。(そこでしか買えません)
1冊800円くらいするけど、ハンド好きなら、そんなの気にしないよね?
なお、フランス語での紹介文に、「7人の仲間を集めるこの物語は、映画『七人の侍』の再構築だ」と書かれていて、そのセンスに脱帽。

基本情報

  • 掲載誌:コミックチャンプルー
  • 連載開始:2012年
  • 全2巻
  • 作者:かぢばあたる

採点
ハンドボール度
ストーリー
青春
感動
合計:13点
あらすじ

興南高校1年生バスケットボール部に所属する長嶺拓海。
自分なりに努力を続けてきたが、身長の高い選手だけがレギュラーに選ばれることに、自分がこのままバスケットボールを続けていいのか悩みを抱える日々。
そんな折に、父親の仕事の関係で、ハンドボールの琉球コラソンの試合を観戦することに。そこで、小さい選手が活躍する姿を見て感動を覚える。
コラソンの選手たちとも仲良くなり、それからもコラソンの練習を見学に行っていた拓海だが、そこで、同級生で女子ハンドボールの岸本聡美、コザ高校ハンドボール部の城間雄大など同年代のハンドボールプレイヤーとも知り合い、どんどんハンドボールに惹かれていく。
しかし、長年続けてきたバスケットボールを簡単に辞める決断もできず、悶々とした日を過ごしていくのだが。

感想

沖縄限定雑誌「コミックチャンプルー」で掲載されていた漫画。実在の沖縄のクラブチームとそこに所属する選手が登場する。
部活マンガにありがちな、初心者の主人公がハンドボール部に入部して、戦いを経ながら成長し、最終的に全国大会に出場する。
というような、有りがちな成長物語ではなく、高校生にありがちなリアルな悩みと、琉球コラソンで発生する事件などが、うまく絡み合って一本のストーリーとして描かれるところはかなり好感がもてる。
努力、友情、勝利という少年ジャンプの法則は、ほぼ当てはまらないので、ストーリーは面白いのだが大きな感動はない。
ただ、実際少年ジャンプに連載されたハンドボール漫画と比較すると、断然面白い。特に沖縄のハンドボーラーは必見なのではないだろうか。

入手方法

電子書籍のみの販売。AmazonのKindleで購入しました。各626円

基本情報

  • 掲載誌:ゲッサン(月刊少年サンデー)
  • 連載開始:2017年9月
  • 1話読み切り
  • 作者:岡啓介

採点
ハンドボール度
ストーリー
青春
感動
合計:12点
あらすじ

双子ながら性格も体格も正反対の嵐山春と雪。2人は同じ高校のハンドボール部に所属。
弟春は身長200cm、体重99kgの超高校級の体格ながらも、テクニックに難ありでいつも空回り。兄の雪は身長151cmながらも、華麗なテクニックで大活躍。
弟の春は今度こそ兄には負けないとライバル意識むき出しにして、試合に望む。

感想

読み切りという制限が多い中、無駄なものを極力排除したストーリーで面白い。
物語を主人公2人にフォーカスしているため、この2人以外のチームメイトや相手メンバーは名前すら出てこない。
そして、もちろんハンドボールのルール説明もなく、2ページ目から当たり前のように試合が始まる。
なんもくさん情報によると、作者の岡啓介氏は、駿台甲府高ー明治大のハンドボーラーとのことで、それ故に、ハンドボール経験者には伝わる、細かい描写が散りばめられており、ハンドボールが分かる人にもわからない人にも、物語を読ませることに成功していて素晴らしい。
不満な点があるとすれば、主人公2人にフォーカスし過ぎているために、ハンドボールの面白さや試合の内容がおざなりにされていること。例えば、これが引退のかかった試合で、絶対に負けれない。というチームの状況と主人公を上手に絡めることができれば、もっと面白い話になったのではないだろうか(偉そうですまぬ)

入手方法

Amazonで電子書籍で買えます。549円也。

基本情報

  • 掲載誌:ヤングジャンプ 2016年32号
  • 連載開始:2016年7月
  • 1話読み切り
  • 作者:鈴木雄丸

採点
ハンドボール度
ストーリー
青春
感動
合計:6点
あらすじ

狩生明太は、部員が4人しかいない弱小ハンドボール部に所属する高校生。
そんな明太の兄は、雑誌に特集されるほどの有名なハンドボール界のスター選手。
そんな兄の背中を追ってハンドを続けてきた明太だが、ポジションは兄と同じでも、ロングシュートは枠にも入らず自分の才能の無さに自信を喪失していた。
そんな中、新入部員として入部してきたのが、昨年の大会で小さな大砲と呼ばれ、一躍有名になった、志波勇健。勇健は、一目見て明太の隠れた才能に気付く。そして、後日試合が行われるのだった。

感想

なんもくさんから直接ご紹介頂いた作品。感謝。
作者の鈴木氏は、専門学校でマンガを学んで卒業後にマンガ賞に応募してこの作品が賞を取ったということで、厳密に言うとプロではない。
なので、未熟なところが多々ある。それこそ絵が下手だったり、構図がわかりにくかったり、ストーリーがわかりにくかったり。
まぁ、一言で言うと面白くない。ただ、今後もハンドボールに関する漫画を書きたいという想いを持ってるとのことで、そのハンド愛には期待したい。

入手方法

去年発売の雑誌なので本屋では買えず。
ヤングジャンプは電子化もされておらず。
メルカリで出品されてるのを見つけたので購入。送料込みで300円でした。

小説

基本情報

  • 出版:2005年
  • 全5巻
  • 作者:板橋雅弘

採点
ハンドボール度
ストーリー
青春
感動
合計:15点
あらすじ

中学3年生からハンドボール部に入部した、まったくいけてないハヤブサ。彼の前に、めっぽう気の強いサクラという同い年の女の子が現れ、ハヤブサの家に居候することになった。
Wikipedia より引用

感想

はっきり言って、面白い。

ハンドボールは、この小説にとって、ただの日常の一部であり、ほとんど重要ではない。
7mスローのシーンで、主人公がジャンプシュートを華麗に決める(反則)けど、そんなこと全然気にならない。
ただ単に、主人公とヒロインの恋模様を読んで、自分の初恋を思い出してモジモジしたり、溜息を吐くための小説である。

この作者は、週刊少年マガジンで、Boys Be...という1話完結の男女の淡い恋物語を描いた漫画の原作者。
連載が1991年から、なんだかんだで、未だに連載が続いて、単行本は65冊以上発行されている。1巻10話として、だいたい600話以上の恋愛物語を考えただけあって、この作品も設定やストーリーが秀逸。
世間的にすごい大事件が起こるわけでもなく、恋愛以外は、中学3年生のただの日常。それなのに、なにこの読後感。

ヒロインに蹴りかまされたり(パンチラあり)、同じ家に二人きりで住むことになったり、洗濯物にヒロインの下着が混ざってたり、なりゆきで一緒のベットで寝ることになったりとか、俺もそんな中学時代送りたかったYO!

そういうわけで、まだ1巻しか読んでないけど、続き買っちゃう気がする。

ハンドボールの物語を読みたい人には全く進められないが、モジモジしたい人にはおすすめです。

入手方法

紙媒体は絶版となっており、中古市場でもなかなか見かけない。
電子書籍は売っているので、Kindle用の電子書籍を購入した。860円也。
メルカリでも、ちょくちょく出品されており、400円くらいでも、買える模様。

基本情報

  • 出版:2017年
  • 全1巻
  • 作者:小瀬木麻美

採点
ハンドボール度
ストーリー
青春
感動
合計:7点
あらすじ

中学時代の苦い経験から、もう二度とチーム競技はやらないと心に誓っていた凜。しかし高校入学後、つい本気で臨んだ体力測定で遠投の学年記録を叩き出してしまい、凜の身体能力は学校中の噂の的に。噂を聞きつけたハンドボール部顧問・成瀬の熱い勧誘に負け、凜はハンドボールを始めることになる。ハンドボールの面白さを青春のきらめきとともに描き出す青春小説。
公式の紹介文より

感想

自分には合いませんでした。ので、辛口です。
この作者の作品が好きな方は以降読まないで欲しい。


この作者は、なぜハンドボールの物語を書こうと思ったのか。そして、ハンドボールを描くことで何を伝えたかったのか。 そういう思いが全く伝わってこない作品。

作者は、ハンドボールの経験がゼロだ。取材はしたが、やはりそこにリアルは感じられない。
ハンドボールがマイナー故にありがちな、物語中での読者へのルール説明を、登場人物たちが会話しつつ、主人公が心の中で補足しつつ描かれているんだが、こんな会話絶対しねえし、一気に説明されても理解できねえよおお。なんだけど、主人公はその一言だけで全ポジションの本質を理解する。天才。
せめて、説明と割り切って図を載せてくれ。文字だけで、8ページもルール説明されても、キツいよそれ。
ストーリーが魅力的なら、そもそもルール説明などいらんのではないだろうか。そこはハンドボールのルールを読者に理解させるのを諦めて、文章力でハンドボールの面白さをなんとか伝えてほしかった。

また、この物語は、主人公の中学3年生から、高校2年生の選抜大会の途中までを描いているのだが、1冊でその期間を描いているので、盛り上がりがなく、淡々と話が進む。
先輩との確執があるかと思えば、すぐに引退してしまい、期待の新入生が入ったかと思えば、試合中の活躍は3行くらいしかない。
スポーツモノって、人間関係が面白さのポイントとして大きいと思うのだが、登場人物の魅力が全然感じられないのである。

そして、主人公は、物語の途中で普通ならありえないポジションチェンジを命じられるのだが、そこに至るストーリーが全然描かれていないので、読み手は全く納得できずに、「普通にありえねえだろ」と感じてしまう。

この小説の舞台は、神奈川県横浜市のあざみ野高校。モデルは神奈川県立荏田高校である(実際に荏田高校に取材をしている)。荏田高校の女子ハンドボールは、 当サイトのランキング では、開始当初の2012年で19位で、それから徐々にランキングを上げて昨年は2位であり、そこらへんは小説と合致してて、ちょっとすごい。

入手方法

今年発行されたばっかりなので、本屋でも普通に買えるはず。
Kindle版が若干安かったので、そちらを購入しました。

映画

基本情報

  • 制作年:2008年
  • 配給:ー(韓国映画)
  • 時間:2時間4分
  • 監督:イム・スルレ
  • キャスト:ムン・ソリ、キム・ジョンウン

採点
ハンドボール度
ストーリー
青春
感動
合計:18点
あらすじ

オリンピック2連覇の主役である、最高のハンドボール選手ミスク(ムン・ソリ)。しかし、全身をかけて突っ走ってきた所属チームが解散し、彼女は人生の全てだったハンドボールを捨て、生活費のために仕事を始める。このとき日本のプロチームの監督として活躍していたヘギョン(キム・ジョンウン)は、危機に陥った韓国国家代表チームの監督代行として帰国をする。チームの戦力を補うためヘギョンは、長い間チームメイトでありライバルでもあったミスクをはじめ、過去の栄光を再現すべく、ベテラン選手らを呼び込んだ・・・。
公式より引用

感想

韓国の女子ハンドボールチームは、ソウル(1988年)とバルセロナ(1992年)の2回のオリンピックで優勝している。しかし、この映画は、銀メダルに終わった2004年のアテネオリンピックを題材としている。


なぜか?


理由は2つある。1つはあらすじにもある通り、韓国はオリンピックで華麗な成績を残す一方、国内では所属チームが解散し、実力はあってもプレイできる環境がないという状況があった。当時はオリンピック代表と言えども所属する実業団のチームが無かったのである。その状況を訴えたかったのだ。
そして、もう1つは、このアテネオリンピックでの韓国チームの闘いぶりが、人々を感動させたからである。これについては、オリンピックの成績を見ずに実際に映画を見て欲しい。

さて、この映画のストーリーは、二部構成である。一部は、状態が最悪で崩壊の危機にあったチームに新進気鋭の監督がやってくる。よくなるかと思いきや、さらにチーム状態が悪くなり、一体どうなるのか。という状況から、チームが1つにまとまっていく物語。
そして、二部はオリンピックである。
主要な登場人物はそれぞれ様々な背景を持っているのだが、実にうまく端折りながら、コンパクトにいい物語にまとめ上げている。
そしてなにより、後半のオリンピックシーンについては、ほぼ実話なので、その事実を元に見てたら力が入らざる得ない。もちろん演じるのは女優だが、ラテパスもそれなりにこなし、韓国特有の華麗なパスワークも再現されており、見事に尽きる。
また、エンドロールの際に、実際のオリンピックの映像シーンが流れるのだが、それもまたかなりグッとくる。

なお、この映画が公開された際には、オリンピック予選にて、中東の笛 問題が取り上げられた頃で、それもあって韓国国内でも話題になった。
おそらく、ハンドボール映画では一番おもしろいのではないだろろうか。興味がある方は是非見て欲しい。

予告編

入手方法

Amazonで中古DVDを購入。369円でした。

基本情報

  • 制作年:2008年
  • 配給:ー(イタリア、イギリス、ドイツ、スリランカ共同作品)
  • 時間:1時間49分
  • 監督:ウベルト・パゾリーニ
  • キャスト:ダーマプリヤ・ディアス、ギハン・デ・チッカラ

採点
ハンドボール度
ストーリー
青春
感動
合計:15点
あらすじ

スリランカの旧首都コロンボ。そこで暮らすスタンリーと親友のマノイは、貧しい生活から脱出するために、ドイツへの就労ビザを申請していたが、却下されてしまう。

スタンリーは、路上での果物売りで生計を立てる毎日。過去に海外ビザを取得するために、親族を巻き込んでお金を集めたが、結局詐欺にあってしまい、家賃もまともに払えていない。
マノイは、外人向けホテルのバーテンダーとして働いており、スタンリーに比べるとましだが海外の人たちの裕福さを目の当たりにし、環境を変えたいと思っている。
マノイの友人ピヤルは、イケメンの外見を活かしてジゴロとして女性たちからもらうお金で生活しているが、本命の彼女と結婚するためには、まとまったお金を必要としている。
スタンリーの義理の兄のスレッシュは、ホテルで清掃員として働いているが、スタンリーと共に詐欺に巻き込まれ、その時の借金のために妻は海外にメイドとして働きに行こうとしていた。

そんな時、スタンリーは、ドイツのハンドボール組織がドイツで行われる国際大会に、スリランカのハンドボールチームを招待するというチラシを見つける。そこで、自分たちがハンドボールチームを作り、ドイツに行くことを考え出す。
ハンドボールを見たことも聞いたこともない彼らだが、そんなことは気にもせず、いざドイツ宛に応募書類を送付すると、なんと見事に招待状が送られてきた。

それを聞きつけた人たちがあれよあれよと集まり、チームは創設される。
それでも簡単にビザは承認されないが、なんとかドイツ行きを果たす。
ドイツ到着後、早速逃げ出す計画を考えるも、スケジュールが急遽変更になり、逃げる間もなく試合会場に連れて行かれるスリランカチーム。

ルールも知らない彼らはどうなるのか?そして、無事逃げ出せるのか?

感想

2004年に実際に起こった事件から構想を得て作られた映画。
ヴェネチア映画祭では、賞を獲得しており、その後のヨーロッパでの映画祭でも数々の賞を獲得しているだけあって、かなり面白い。
ただ、日本では公開されておらず、ビデオとしても発売されていない。

主人公のスタンリーは、頭は良くないが陽気で憎めないキャラ。そのスタンリーをもってしても、貧しさに苦しむあまり腎臓を売るか迷うほどの生活は、見ててぐっとくるものがある。
そんな彼らの生活には、夢も希望もないというのがピッタリ当てはまるのだが、ハンドボールチームを作ってドイツに行く。という冷静に考えたら実現可能性がほぼゼロのことでも、一縷の希望が見いだせただけで彼らは歓喜を露わにする。

そして、後半の展開は、なかなかグッとくるものがある。ネタバレなので言えないが、自分が現役の頃めちゃくちゃ強いチームと練習試合をした時のことを思い出した。あぁ、懐かしい。

なお、日本で発売されてないので海外盤を入手して、英語字幕で見るしか無い。ただ、言ってることは簡単な内容なので、頑張れば理解できる。管理人も、1回通しで見て、わかりにくかったところをあとから字幕を翻訳することでほぼ理解できた。
受験勉強がてらに見てみたら如何か。
字幕は、他にもフランス語、オランダ語、ノルウェー語がある。

予告編

入手方法

Amazonで購入。1079円。送料350円でドイツから直接届くということにびびった。ちなみに、ドイツから日本に届くまで16日。いやぁ、すごい世の中だ。
ちなみに海外リージョンのDVDなので、要注意。

基本情報

  • 制作年:2012年
  • 配給:東映?
  • 時間:47分
  • 監督:田口仁
  • キャスト:渡部秀、市井紗耶香

採点
ハンドボール度
ストーリー
青春
感動
合計:10点
あらすじ

急性リンパ性白血球病と命の限り戦い抜いた、感動の実話を映画化。
ハンドボール選手として、将来を期待されていた宮川 大は、ある日突然、医師から急性リンパ性白血球であると宣告を受け、戦列を離脱することになって『必ず、戻る』という言葉を残して。
公式より引用

感想

日本赤十字社の献血推進のための広報映画。全国の献血ルームで上映され、レンタルビデオで無料レンタルがなされた作品。
映画冒頭から約7分間ハンドボールの試合シーンがあるが、いまいち迫力がない。
日体大が協力しており、日体大ハンドボール部の選手がプレイしていることから、選手の技術が低いわけではないのだろうが、撮影の仕方が原因なのだろうか。
その後は、主人公が発病し、延々闘病シーンが描かれる。
時間は47分と短いのでサクッと見られて良いが、クオリティは正直運転免許証の更新の時に、座学で見せられる映画と同等である。
なお、実際に運転免許証の更新に行った人ならわかると思うが、座学で見せられる映画はストーリーは単純だが、結構泣ける。

キャストについては、主人公、ヒロイン共に違和感なく見れた。特に元モー娘。の市井紗耶香は、キツイ看護婦役が妙にハマってた。
ただ、ドクター役が長嶋一茂だったのはやはり引っかかる。なぜ、この配役にしたのだろうか。俺だったら一茂に担当してもらいたくない・・・。
結論からいえば、よほどの物好きでなければ買ってまで見る必要はない。

予告編

入手方法

もともと非売品であるため、レンタル落ちしたDVDをamazonで購入。
当時は無料で見れたのに、1385円かかったのは、ちょっと割高に感じる。